京都「京大生が語る勉強のコツ」、人生を選び取る

京都「京大生が語る勉強のコツ」、人生を選び取る

修学塾HOME > 京大生が語る勉強のコツ > 人生を選び取る

人生を選び取る

人生を選び取る

自己啓発の書籍が好きで、先日「嫌われる勇気」を読みました。アドラー心理学について書かれた本で、非常に興味深く、大変感銘を受けました。
この本では「状況があるせいで不安になるのではなく、不安になりたいからそういう状況を探すのだ」という心理が語られています。「不安になる状況」に自ら目を向けることで、不安を作り出しているということです。具体的には次の通りです。「幼いころに親から愛情を得られなかったので(原因)、悲しくなり(感情)、非行に走った(行動)。」という流れは、原因から行動が生まれています。しかし本当は目的から行動が生まれる。つまり、非行に走る(行動)のは、親の気を引くことが出来る(目的)からであり、その行動を強化するために、悲しくなる過去(原因)を選び取っているのだということです。
勉強についても述べられています。やる気が出ないから・忙しいから勉強しない…のではなく、その方が自分の目的に沿っているからだ、と。例えば、勉強しないでいれば不合格だった時に言い訳(逃げ道)ができる。自分は真剣にやったら受かっていた、という「可能性の世界」で傷つくことなく生きることが出来るのです。

こう読むと、なんて辛辣な心理学だ!と思います。しかしこれは後ろ向きな考えではなく、むしろ前向きに自分の人生を選びとれる考えです。状況があるせいで不安になるしかないのであれば、自分自身で選びとれるものがなくなってしまいます。過去がどうあろうと、今からの自分は自分で選びとれるということです。
変わろうと思って行動すれば、傷つくことは当然。逆風も吹くし失敗もあります。しかし、傷つくことより変われないことを恐れたい。一歩前へ自分を進め、進められたことに誇りを持ちたいと思います。これは他者との比較で測るものではありません。
ポジティブな側面に目を向けて、前を向いてがんばれ!起こるか分からない出来事を心配して「不安なことを考えた一日」を作り出すよりも、自分の存在を一歩でも前に進めて、「充実した一日」を作る方がよいですよ。

※タスク分離について(アドラー心理学の根幹を支える考え方「人生のタスク」)
人それぞれ人生のタスクというものがあり、他者がそれに踏み込むことは出来ない。つまり子供に勉強の環境を整えることは出来ても、本人にやる気ある勉強を強制することはできない。女性に高価なプレゼントをあげても、自分を好きになることを強制することはできない。本書では「馬を水辺に連れて行くことは出来ても、水を飲ませることは出来ない。」と表現されていました。成長すること、育てることには「タスク分離」が重要のようです。

  • 御池校

    下鴨校

  • お問い合わせ・資料請求